お墓には高い建物は建たないから安心?
コロナ禍以降すこし変化が起きています
「隣はお墓ですので、気になるかもしれませんが、逆に高い建物が建たないから陽当たりはずっと良いですから。」
というトークでお墓の隣の戸建を売って来た不動産仲介営業マンは多いのではないでしょうか?
これに関し先日、こんな相談を頂きました。
おじいさんの代から数十年、お寺が地主の借地権に住んでいる方からのご相談でしたが、
お寺の敷地内に、地上10数階建てのマンションを50年の定期借地権で建築するにあたり、お宅の借地権も買い取りたいので、来年の4月までに引き渡してほしい。と立ち退きのような形のアプローチを受けていてどうしたらよいのか、という事でした。
本筋の相談については、詳細は割愛させて頂きますが、計画図を拝見すると、かなりな建物の建築計画です。
そこで、少し前に、やはりお寺の敷地に定期借地権のマンションが建つという事に対し近隣住民の方が反対運動をされているというニュースを見たのを思い出しました。
コロナ以降、葬儀、3回忌、7回忌などの法要で親戚一同が集まる機会が少なくなっている事はよく分かりますが、イコールお寺の経営難に直結するという事ですので、やはり苦肉の策でこのような計画が進むことは増えているのだろうなと思いました。
お寺の敷地を売る事は、住職の一存で決められません。檀家さんの了解も必要ですし、経営難だからと言って完全に売却してしまうのはなかなか現実には難しい為、このような定期借地権という手法でマンション建設に踏み切るのであろうとも思いました。
「お墓だから陽当たりは永久に確保ですよ。」とは言えない時代になってきたようです。