再建築できない土地の値段

二束三文と言われることが多いですが

空き家になったご実家を売却しようとした時に、それまでは気にもしていなかった「建築基準法の道路に接していない土地だった」という事実を知る事になる方はいらっしゃるかと思います。

①道路に面してるお隣の家の横の路地を通って実家の出入りをしていた。

②狭い通路を通って実家の出入りをしていた。

①の場合は、公図(法務局で取得できる土地の位置関係を示した図面)を取ってみたら、いつも通っていた路地はお隣の敷地で有り、実家は道路に接していなかった。事を知ったパターン。

②の場合は、通路の幅を計ってみたら2m未満だったパターン。

何れの場合もこのままでは単独では再建築はできません。

再建築できるようにする方法

建物を建てようとした場合、建築基準法では「4m以上の道路」に「2m以上」接している必要が有ります。

①のケースの場合は、道路に接しているお隣さんから「通路部分を分筆して売ってもらう」か「通路部分の使用許可を頂く」事ができれば再建築が可能になります。ただし、お隣さんもこのことによりご自身の家の再建築や処分の時に悪影響を及ぼすことになりかねませんので、そういった事も含めての交渉になります。

②のケースの場合も、やはり通路を2mの幅になるよう、お隣さんから「売ってもらう」か「貸してもらう」事で解消ができますが、①同様にお隣さんの今後に悪影響を及ぼさないかの検証は必要です。

再建築不可のままで売れるか?

家がまだ使用できる状態。簡易的な補修工事で使えるようになるレベル。であれば、「貸家」として家賃収入を得る目的で購入される投資家がいます。このような投資家さんは、着目点がちょっと違う方が多く、こんなところ借りる人いないよね。と思っていたとしても意外なニーズに気付いたりされますので、こういった方をターゲットにして市場に出す。事も有りかと思います。

また、道路に接しているお隣さんが買ってくれる。というケースも少なくありません。ただし、値付けの根拠等、直接の交渉になりますと、かなり難易度は高くなりますので、間に信頼できる不動産会社に入ってもらうべきかと思います。

相続時の評価の出し方は有る

このような土地を相続した時、相続税を算出する為の評価の算定方法が、実は有ります。

計算方法や考え方は国税庁のホームページに掲載されていますので、誰でもご覧になれます。

ただし、段階的にいくつかの計算を行い、また、各種補正率なども掛け合わせての算定になり、一般の方が国税庁のホームページを見てご自身で計算する。というのは相当困難かと思いますので、実際の販売とのリンクはあまり考えず、あくまでもそういう事も決まっている。という認識程度で宜しいかと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です