不動産売却依頼時に気をつけてほしい事①

買い手を探す際には必ず書面での依頼が必要です

複数社からの最終的な査定報告とプレゼンを終え、いよいよ正式な売却に

進めようとした場合、不動産会社との書面の取り交わし、

「媒介契約の締結」

を必ず行う事になります。

査定依頼段階で不動産会社が、買取業者に資料を送り買取価格を提示させ、

査定報告時にそれも併せて報告するような事がありますが、これも厳密に言えば

媒介契約を結んでいなければできない行為となります。

媒介契約の種類は3種類

媒介契約には３種類あります。１社のみを窓口とする「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」と、

複数社に重ねて依頼ができる「一般媒介契約」の３種類です。

「一般媒介で複数社にお願いした方が多くの方に紹介してもらえるし、不動産会社が

競い合ってお客を見つけようとするので一般媒介が良い。囲い込みも防げるし。」

と思われている方がたまにいらっしゃいます。全てが間違いという訳では有りませんが

私は、ベストなのは「信頼できる会社の信頼できる担当者に専任媒介契約で任せる。」

事だと思います。

情報は必ず行き渡ります。

まず、専属又は専任でご依頼を頂いた場合、不動産会社は物件情報を指定流通機構（レインズ）

に登録する義務が有ります。これは不動産会社だけが見ることができる物件の検索システムの事で、

ほぼ全ての不動産会社が物件を探すのに利用しています。

大手等で、１人の営業マンが購入希望のお客様を複数抱えているような場合、

営業マンは朝出勤してパソコンを立ち上げて最初にやる事は、レインズで新規物件をチェックする事。

と言ってしまって良いくらいかと思います。

つまり、１社に専任又は専属専任で依頼をすることで自ずと全ての不動産会社に情報が行き渡る事になるのです。

一般媒介の盲点

専任、専属専任は１社が責任を持ってお売りする立場ですが、一般媒介にそこまでの重みは有りません。

専任、専属専任ですと、反響状況が芳しくなかったり、競合物件が価格を下げて来た時等に、

売主様に価格変更を促すような、言いづらい事も、売主様の為に提言致しますが、一般媒介ですと、

複数の会社のうち、１社だけが価格変更を促しますと、かえって売主様に嫌われてしまい、

媒介を切られる、という事も実際には起こり得ますので、よほど売れ筋の物件で無い限り、

不動産会社側が、ゆるゆると嫌われないようにお付き合いを続けて行く。というスタンスを取り、

結果的に誰も本当の事を言えず販売が長期化する、という事は実際に有るケースです。

媒介契約は上限３か月ですが

専任媒介契約を３か月で結んだ以上、途中で担当者や会社に不信感が

芽生えても３か月は依頼し続けなければならないのか？

答えはNOです。

明らかに不動産会社側に落ち度が有るようであれば、そこはきちんと

これこれこういう理由で、明らかにおかしい対応と思うので、

期間内だが媒介契約は解除したい。

と申し出をされた場合、ほとんどの不動産会社は、解除に応じる姿勢を見せると思います。

媒介前の見極めが大事

結論としては、やはり、媒介前に納得のいくまで各社、各担当者の

誠意と力を見極めて、一社に依頼する。のがベストでは無いかと思う次第でございます。