不動産価格の下落の兆し(新築マンション売れ行き絶好調との報道ですが。。)
先日久しぶりにテレビをつけましたところ(実は最近は殆どテレビをつけない生活をしております。)
ニュース番組で、
「昨年1年間の都内の新築マンション販売価格の平均が1億円を超えました。」
「夫婦共働きのパワーカップルが市場の原動力です。」
とやっているのを拝見しました。売れ行きも絶好調という切り口でした。
ちなみに、住宅ローンの低金利は相変わらず続いており、変動金利ですと、いまもって最優遇で0.3%を
切った水準になっております。
参考までに、物件価格1億円を35年ローン、金利0.298%で借りた場合、
月々の支払いは約25万円。管理費や固定資産税の負担などを考えますと、月に約30万円の計算になります。
日々の生活を楽しむことや、お子様の学費、将来に備えての貯蓄などを考えますと、年収1,000万円位では
とても購入に踏み切れるものでは無いと思われ、やはりご夫婦で世帯年収1千万円台中盤から後半くらいの方が
購入層としてターゲティングされているのかと思います。
ただし、この「平均値」についてですが、これを押し上げている要因の一つに超富裕層の方向け商品が有るという事は、
本来であれば併せて報道されて然るべきかと思います。
麻布台ヒルズ、麻布ガーデンヒルズなどの一部屋数十億円という住戸等も含めた「平均値」ですので、こういったものを
差し引いてどうなっているのか、という事の実態は私も知りたいところで有ります。
この、「不動産の売れ行き絶好調!」的報道が為されている一方で、私がいつも参考にしている
「マンションリサーチ株式会社」が発表しているデータでは、すでに首都圏の不動産市況は動きが鈍くなって
来ており、販売も長期化している。という発表が為されております。(2極化についても言及されていますが。)
価格の変更回数が多くなり、販売が長期化している。という事は、明らかな下落基調の始まり。
と言っても間違いでは有りません。
これから不動産の売却を考えている方はご自身のご所有不動産が、この2極化のどちらの極に属しているのか?
しっかりと(不動産会社の話をよく聞いていただき)見極めたうえで進めて行かれるべきかと思います。