2023年の基準地価が発表されました
地価は本当に上がっているのか?
去る9月19日に、国土交通省から2023年の基準地価が発表されました。
発表によると
住宅地や商業地など全用途の全国平均が前年比1.0%上がり、2年連続のプラス。
新型コロナウイルス禍からの経済再開が追い風となり、上昇率はコロナ前の
19年の0.4%を上回った。回復基調は全国に広がっている。
とされています。この報道のされ方からは、
「まだまだ土地の値段は上がっているようだな。」
と思われる方は多いと思われ、むしろほとんどの方がそのような印象を受ける
のではないかと思いました。
では、本当に土地は値上がりし続けているのでしょうか?
日々お客様と接し、都心や郊外の同業者との情報交換を行い、物件の売れ行き等を
見据えた実感値として感じているのは、「2極化」がどんどん細分化されてきており、決してすべてが値上がり基調でないという事です。
都心と郊外。富裕層対象物件とサラリーマン対象物件。駅近とバス便。
等の分かり易い2極だけでなく、例えば同じ港区内の更に同じ最寄り駅の類似物件同士でも
僅かな条件の差で選ばれるものとなかなか選ばれないものの2極化が現実に起こっています。
国土交通大臣指定公益財団法人東日本流通機構が毎月発表している
「月例マーケットウォッチ」の8月度版が本日発表されました。
このデータによりますと、戸建に関しては、首都圏の8月の新規販売物件の
平均価格、8月時点の在庫(販売活動中の物件)物件の平均価格共に、
前年同月比を下回っており、明らかな下落基調を示しています。
高くても買い手が付く物件は相変わらず存在しますが、競合が多かったり、売りづらい要素を内包した物件は高止まりから下落に転じていると考えられるデータです。
前述の、細かな2極のどちらにカテゴライズされる物件なのか?
その見極めがスムーズな売却に必須な状況になって来ていると思います。