遺言書について③
こんな遺言も有ります(民法の規定が面白い)
先日、遺言書の基本3種類について概略をご説明させて頂きましたが、
遺言書にはそれ以外にも4種類の「特別方式遺言」というものがありますので、
こちらについても簡単にご紹介させて頂きます。
特別方式遺言とは
特別方式遺言とは、緊急事態や特殊な状況下の方の為に民法で定められた遺言の形です。
一般危急時遺言
病気や怪我で命の危険に晒されているような緊急事態の時、証人3人の前で遺言書を作成、
自筆が無理であれば証人の代筆でも大丈夫というものです。
ただし、証人は利害関係者以外の者とされていますので、相続人は証人と認められない事と、
20日以内に家庭裁判所での確認手続きが必要な点にご注意ください。
難船危急時遺言
船や飛行機を利用中に命の危機に晒されている時、一般危急時よりも更なる緊急事態の為、
証人2名での遺言が可能です。こちらも口頭伝達で代筆も大丈夫ですが、船上や飛行機の機中で、
命の危機に晒されている時、、、、、、、、、、なかなかの精神力が必要な状況かと思います。
こちらも20日以内の家庭裁判所での確認手続きが必要です。
一般隔絶地遺言
刑務所に服役中の人や伝染病で隔離されている人が対象です。
警察官1名と証人1名の立ち合いがあ必要になります。
船舶隔絶地遺言
航海中や船で長期間仕事をされている場合など
陸地から離れている状態の人が作成するものです。
搭乗時間が短い飛行機などは該当しません。
マグロ漁船や潜水艦勤務の自衛官の方等が該当になるのでしょうか .
こちらについては船長もしくは事務員1名と証人2名以上の立会が必要になります。
以上、本日は特別方式遺言4種類をご紹介させて頂きました。