住宅新報7月11号より
増える空き家と造り続けられる新築マンション&オフィス
『住宅新報』という業界紙が有ります。弊社でも年間購読しておりますので、毎週木曜日に事務所に届いておりますが、最新の7月11号掲載の記事をご紹介させて頂きます。記事のメインテーマは「中古分散投資で成功のメガ大家に聞く」として、仲介営業と管理会社のレベルが非常に大事である事が書かれておりましたが、文中の一部で、弊社でも積極的に取り組みを開始した空き家問題にも触れられていました。
内容を抜粋しますと、
今日本は株高に沸き、日経平均はバブル崩壊後の高値を30数年ぶりに更新しているが、その中でも不動産会社の株価は昔の好景気のような勢いがなく、これに対して投資家はどのように見ているか?という問いに対し、
まず、株価を押し上げているのは海外投資家。その外資勢が不動産会社の将来性に懐疑的なのではないか。とされ、
少子化が止まらずに人口減少に歯止めがかかっていない事が大きい。
コロナ禍でテレワークが定着し、働き方も大きく変わりつつあり、在宅勤務ができるかどうかで会社を選ぶ若者が増えている中での
『オフィスビルの大量供給』
人口減少下での家余りを無視したような
『分譲マンション供給』
等の旧態依然とした体質が評価を受けていないのでしょう。
との事でした。
ただし、実際の年初来の株価の騰落率を見れば、例えば「三井のすずちゃん」のCMの会社や、「すてっぷ」ブランドの会社などを見ても、日経平均の+30%程度と同じくらいの上昇はしています。これは、これまでの株価上昇局面での不動産業界の動きに比べれば。という事かもしれません。
しかし、私も以前から同じことは思っておりまして、
空家問題がこれだけ深刻化し、以前このコラムでも取り上げたように、空家を放置すると固定資産税の割引停止、といった、空き家対策に国が真剣に取り組むのを横目に
都心部のオフィスビルを中心とした再開発になぞる形での大規模マンションの建設等は相変わらずの状態です。
20数年の経験上、投資用不動産のマーケットの動きは、その後、必ず実需(自分で住むための不動産の売り買いの事)のマーケットに波及して参ります。もしかしたら今は、そんな大きな流れの曲がり角にいるのかもしれないと思った次第です。